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【開催レポート】高知生成AIラボ 第6回 ― 業務現場で生成AIをどう活かすか

  • 2 日前
  • 読了時間: 4分

2026年4月14日(火)、舞台AI(あい)の小林洋実氏と弊社代表の天辰が共同主催する「高知生成AIラボ 第6回」が、弊社高知オフィス「3rd Place KOCHI」を会場に開催されました。今回のテーマは「企業・業務での生成AI活用」。井上石灰工業株式会社 技術開発部の今田潔氏と、弊社の中平が事例紹介を行いました。



高知生成AIラボについて


高知生成AIラボは、舞台AI(あい)の小林洋実氏が中心となって2024年に発足した、高知で生成AIに関心のある方々が、肩肘張らず事例や試行錯誤を持ち寄り合えるコミュニティです。約3ヶ月に1回のペースで継続開催され、今回で第6回を数えました。参加者が輪になって語り合う座談会形式で、発表者と聞き手の距離が近く、活発に質問や感想が交わされます。弊社代表の天辰も共同主催として運営に携わり、PROMPT-Xは会場を提供しています。


井上石灰工業 今田氏 ― 受発注業務の自動化事例


今田氏からは、育種事業(フルーツトマト「乙女の涙」、関連会社の井上ワイナリー)の受発注・発送業務におけるFAX処理自動化システムについてご紹介いただきました。2月18日に開催されたIoP技術者コミュニティ成果報告会のアイデアソンでも発表された取り組みのアップデートです。



システム構成は、複合機で受信したFAXをGoogleドライブにアップロードし、Google Apps Script(GAS)が新規ファイルを検知してVertex AI(Gemini)に解析依頼。AIが宛名・品名・数量・納品先をJSONで返し、GASがGoogleスプレッドシートの台帳へ書き込んで、処理済み・エラーのフォルダに振り分けるというサーバーレス構成です。プロトタイプ段階ではDifyも検討されたものの、APIキーの扱いや運用面での懸念から、IAMで権限管理できるVertex AIへ移行されたとのこと。セキュリティと保守性を両立する構成を自社で選択・実装されています。



当日は、今田氏が実際に使用しているプロンプトを画面共有で公開する場面もありました。たとえば「『御中』や『様』が付く組織名は自社なので発注元と混同するな」というネガティブルールで自社名の誤認識を防ぐ工夫や、「YY.MM.DD形式は西暦の下2桁として解釈せよ」という日付解釈の明文化など、OCR精度を向上させる具体的なプロンプトエンジニアリングの手法が共有され、参加者の関心を集めました。


「100%の自動化は目指さず、人間の修正を前提とする」という現実的な設計思想に対し、参加者からは「自社の受発注業務にも応用できそう」「他のOCRタスクにも参考になるプロンプト」といった声が聞かれました。


なお、システム全体の開発経緯や他部門への横展開の構想については、2月の成果報告会レポート記事でも紹介しています。



PROMPT-X中平 ― ブラウザ自動化の現在地


弊社中平からは「なぜAIはボタン一つ押せないのか」というテーマで、AIエージェントによるブラウザ自動化の現在地をご紹介しました。



情報検索や要約なら一瞬でこなすAIが、なぜ「画面右下のボタンを押して新規メールを書く」というだけの操作で立ち往生するのか。2025年3月のPlaywright MCP以降、自動化の主流はスクリーンショット方式からアクセシビリティツリー(本来はスクリーンリーダー向けの意味的なデータ構造)方式へ移行しつつあります。しかし、Shadow DOMに隠れたUIや「人間の視覚的直感に依存したUI」が依然として課題になっている現状を、実例を交えて解説しました。


また、Anthropicの公式記事で、エージェント設計の指針として日本の製造業の「ポカヨケ」が引用されている点にも触れました。AIの暴走を防ぐ物理的な行動制約という発想は、日本の現場改善文化と親和性が高いのではないでしょうか。


高知の学び合いを支える場として


書籍やオンライン記事には残らない試行錯誤の過程や実際のプロンプトを、地域のエンジニアや企業が直接交換できる実践的な場は、高知で実務に携わる私たちにとっても非常に貴重です。PROMPT-Xは今後も、共同主催や会場提供を通じて地域の技術コミュニティ活動を支援してまいります。


PROMPT-Xでは仲間を募集しています


PROMPT-Xは東京・鹿児島・高知に拠点を置いています。お客さまの現場に入り込み、業務課題に対して生成AIを含む最新技術をどう活かすかを一緒に考え、実装まで伴走するエンジニアを募集しています。地方拠点から全国の先進企業・自治体と直接取引を行い、上流設計から実装まで一気通貫で手がける環境です。


PROMPT-Xで働くことに興味がある方は、採用情報ページをご覧ください。


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