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高知県「Next次世代型施設園芸農業セミナー2025」レポート

  • ynakahira
  • 3 日前
  • 読了時間: 3分

2025年11月19日、高知県が主催する「Next次世代型施設園芸農業セミナー2025」を聴講しました。


本セミナーでは、高知県が推進するIoP(Internet of Plants)プロジェクトの最新動向と、データ駆動型農業の現場での取り組みが紹介されました。


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PROMPT-XとIoPの関わり


PROMPT-Xは、IoPプロジェクトに深く関わっています。


当社CEO天辰は、2020年よりIoPクラウド「SAWACHI」のアーキテクト兼プロジェクトマネージャーを務めており、システム設計から運用まで一貫して携わってきました。また、農研機構の農機API共通化コンソーシアム事業検討委員会の外部委員も務めています。


現場向けには、データ可視化ツール「RealBoard」を提供しており、高知県をはじめ宮崎県、岐阜県の3県で普及指導員の皆様にご利用いただいています。


セミナーの概要


農研機構、高知県、岐阜県の担当者から講演がありました。


高知県のSAWACHIは岐阜県にライセンス展開されており、自治体間のシステム提供という興味深いケースです。


- 農業データ連携基盤「WAGRI」と農機OpenAPIの取り組み

- 高知県のIoPプロジェクトと統合クラウド「SAWACHI」

- 岐阜県へのSAWACHIライセンス展開事例

- 現場での具体的なデータ活用事例(トマト・ピーマン)


印象に残ったポイント


「共創」というキーワード


農研機構からは、農業データの世界でも「競争から共創へ」という流れがあることが紹介されました。


基盤となるデータ連携の仕組み(協調領域)は共有し、その上のサービスで健全に競争する。これはIT業界でも馴染みのある考え方ですが、農業分野でも同様のエコシステムが形成されつつあることを実感しました。


データは「魔法の杖」ではない


高知県からは、「リービッヒの最小律」を引き合いに、データ活用の本質についてのお話がありました。


リービッヒの最小律とは、植物の成長は最も不足している養分によって制限されるという法則です。いくら他の要素が十分でも、一つでも欠けていれば成長は頭打ちになる。


最先端の環境制御機器を導入しても、土づくりや灌水といった基本管理技術が欠けていれば成果は出ない。データは基本技術の徹底を支援するツールであり、それ自体が魔法のように収量を上げるわけではない。


製造業DXでも同様のことが言えると感じました。


「比較」が行動変容を生む


各現場での事例紹介で共通していたのは、「他の農家と比較できること」の効果でした。


SAWACHIでは、グループ内でデータを共有し、篤農家(トップ層)の栽培環境と自分の環境を比較できます。この「見える化」と「比較」が、農家自身の気づきを促し、具体的な行動変容につながっているとのことでした。


所感


PROMPT-Xでは、製造業を中心にデータの可視化・活用を支援していますが、農業分野でも同様のアプローチが成果を上げていることを改めて確認できました。


データ活用の本質は業界を問わず共通しているものですね。

 
 
 

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