「施設園芸農業と生成AIエージェント活用 ワークショップ」で講師を務めました
- ynakahira
- 10月14日
- 読了時間: 5分
更新日:10月28日
キーワード: AIエージェント, 生成AI, 施設園芸, IoP, SAWACHI, Dify, Function Calling, Thinking モデル, CoT, 高知県, ワークショップ, MCP, OCR, 営農記録
株式会社PROMPT-X(プロンプトX)は、2025年10月10日に「施設園芸農業と生成AIエージェント活用 ワークショップ」の講師を務めました。本ワークショップは、IoP技術者コミュニティのメンバーを対象に、生成AIエージェントの基礎から最新事情までを学ぶことを目的としています。IoP技術者コミュニティは、高知県の農業データ連携基盤IoPクラウド (SAWACHI) の取り組みに関心を持つ企業が集まるコミュニティであり、農業分野に限らず高知県内外から50社以上の企業が参加しています。

まず、プロンプトXにおける生成AIの利用状況について紹介しました。プロンプトXでは、生成AIを活用したソリューション開発に注力しており、分析やレポート作成サービスの提供を行っています。社内でも生成AIの活用が進んでおり、コーディング支援やドキュメント生成などに利用しています。メンバーにはMCP (Model Context Protocol) サーバーを開発するなど、OSSコミュニティに積極的に貢献しているエンジニアも在籍しており、社内での情報交換も活発です。代表自身も生成AIを活用したウェブ記事を執筆しており、生成AIの実践的な利用に関して発信しています。
このワークショップの目的は、「生成AIエージェント元年」と言われる現在、まず「生成AIエージェント」についての認識をコミュニティで共有することです。生成AIエージェントの基礎になっているのは、AI = LLM (Large Language Model 大規模言語モデル) がプログラミング言語や構造化データを理解し、出力できる能力です。2017年のTransformer登場から2025年の現在に至るまでの発展の歴史をたどりながら、座学と実践を組み合わせた構成で進めました。AIエージェントを支える2つの技術、Thinking モデルとFunction Calling (外部ツールの活用) について、実際に手を動かしながら理解を深めました。Thinkingモデルは内部的にCoT (Chain of Thought) を活用しており、複雑なタスクを分解しながら解決する能力を持っています。
ノーコードでAIワークフローが作成できる「Dify」をローカルPCで利用し、エンジニアでない方も参加していただけるよう、Dockerのインストールからサポートしました。

内容はAIエージェントを背景で支えている技術的な要素の紹介に焦点を当てました。コンテキストウィンドウが拡大しLLMの知識活用能力が向上していることや、MCPによって活用できるツールが充実していることを紹介し、実際のエージェントの動作をワークフローで紹介しました。内容については別の記事で紹介していきたいと思います。
高知県農業技術センターから提供いただいた手書きの営農記録をOCRで読み取るなど、実践的な素材を用い、実際の業務で役立ちそうか、参加者それぞれに感じてもらいました。
ワークショップでは現代の生成AIによる驚くような精度を体感してもらい、参加者からも「これまでのOCRには無い可能性が感じられた」などの感想が得られました。また質疑では「MCPのメリットは?」などが寄せられ、実際にMCPサーバーを開発しているエンジニアから説明し、理解が深まったのではないかと思います。AIエージェントの実務での活用については信頼性やコスト面で冷静な判断が必要です。「高度なタスクを実現するにはもう少し足りないことがわかった」という意見も聞かれました。また、どのように自社のビジネスに取り入れていくかについて活発に議論されました。技術やビジネス面での課題について率直な意見交換ができるのが、このIoP技術者コミュニティの魅力です。今回のワークショップではプロンプトXがAIの得意・不得意なタスクをエンジニア目線で解釈し、参加者と共有することができました。
11月8日 (土) に再度開催します
今回参加できなかった方のために同じ内容で11月8日 (土) に再度開催します。IoP技術者コミュニティに参加している企業であればどなたでも参加可能です。申し込み方法はIoP技術者コミュニティ事務局からご案内しておりますのでご確認ください。IoP技術者コミュニティ参画に興味のある方は、IoP公式サイトをご覧ください。
株式会社PROMPT-Xについて
株式会社PROMPT-X(プロンプトX)は、東京・鹿児島・高知の3拠点で、時系列データベースCLOUDSHIPと可視化ソフトRealBoardを軸としたIoT/DXプラットフォーム向けソフトウェアの開発・販売を行うソフトウェアメーカーです。高知県の農業データ連携基盤IoPクラウド (SAWACHI) をはじめ、複数の大規模DX/IoTプラットフォームのアーキテクチャ設計・開発・構築を担っています。 INDUSTRIAL-Xグループの一員として、「日本の産業構造変革」の実現に向けてテクノロジーで貢献しています(2024年8月グループ入り)。
クラウド(主にAWSやGCP)や、IoT関連の開発支援サービス、DX/IoTプラットフォーム構築の伴走支援、ソリューションの受託開発サービスも提供しています。
INDUSTRIAL-Xグループについて
株式会社INDUSTRIAL-Xは、「産業全体を底上げして付加価値の創造に繋げる共同利用型プラットフォーム構想」の下、企業や自治体のDX推進支援を行っています。XPaaS(Transformation Platform as a Service)を通じて、ビジネスモデル変革から実装までをトータルに支援します。
採用情報
現在、鹿児島・高知での開発エンジニア採用を強化中です!カジュアル面談も随時お受けできますので、お気軽にご連絡ください。



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