2020年度からプロンプト・Kは「高知県IoPプロジェクト及びIoPクラウド(通称:SAWACHI) 」において「IoPクラウド」の開発管理業務を担当しています。同社は実質的な“アーキテクト”として、IoPクラウドのシステム構築及び開発・運用の設計を担当し運用の道筋をつけただけでなく、地元ベンダーを主体としたサステナブルな地域発展を目指した産官学スキームの構築に大きく貢献しています。2022年度からは、IoPクラウドのテストベッド環境を活用し、県内企業が自社のデバイスやシステムに、クラウド通信機能やAPI連携機能を付加させる改良・開発を行うスキル獲得やエンジニアコミュニティの創出を目指す「IoP技術者コミュニティ」が設立され、この技術者組織における運営事務局、プログラミング講座製作と運営を担当しております。
(2024.06.12)
講座の概要
IoP 技術者講座は、IoP クラウド(SAWACHI) に使用されている技術を学び、エンジニアとしてのスキルを向上させるための講座です。IoP クラウドには IoT や大規模データを効率的に扱うための技術が採用されており、IoP 技術者講座ではそれらの技術について紹介します。今回の「デバイス編」では、圃場のセンサーやアクチュエータを制御するための「デバイス API」を活用する方法についてハンズオン形式で学びました。
講座の内容
マイクロコントローラーの基本
温湿度センサーの制御
HTTP でのデータ送信
MQTT 通信(HTTP との比較)
IoP クラウドのプロトコル
SSL/TLS 通信
IoP クラウドの詳細分析画面でのデータ確認
マイクロコントローラーの基本
マイクロコントローラーは、センサーやアクチュエータを制御し、データを送受信する重要なデバイスです。IoP 技術者講座では、Arduino IDE と ESP32 を使用して、マイクロコントローラーのプログラムを書く方法を学びました。
温湿度センサーの制御
センサーの例として、温湿度センサーを使用しました。温湿度センサーは、温度と湿度を同時に測定することができるセンサーです。センサー制御するプログラムを書く際には、センサーの「データシート」を参照することが重要です。コード例を参考に、データシートにどのような情報が記載されているか紹介しました。
HTTP でのデータ送信
データ送信の方法として、ウェブサイトで一般に使用されている HTTP 通信をまず紹介しました。HTTP 通信は、リクエストとレスポンスをやり取りするプロトコルです。
MQTT 通信(HTTP との比較)
MQTT 通信はリアルタイム性の高さ、同時に多数のデバイスと通信できることが特徴で、IoT プロジェクトに適したプロトコルです。ハンズオン形式で MQTT を使用したデータ送信を行い、HTTP 通信との違いを実感しました。
IoP クラウドのプロトコル
デバイス API では、「Qsu プロトコル」という独自のプロトコルでデータの送信を行います。センサーで取得したデータを Qsu プロトコルに変換する方法を学びました。
SSL/TLS 通信
IoP クラウドでは、温湿度データのような環境データも利用者にとっては重要なデータ資産と考え、セキュリティを重視しています。IoP クラウドでは SSL/TLS 通信を使用してデータを暗号化し、安全に送信することができます。
次回の講座
次回は 7 月 3 日に「IoP 技術者講座(可視化編)」を開催します。IoP クラウドのデータ構造についてより詳しく学び、「詳細分析画面」でデータを可視化する方法を学びます。ぜひご参加ください。
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